9時36分、徳裕山最高峰である香積(ヒャンジョク)峰(1614m)の山頂に着いた。韓国の山の山頂は、仏の名前のほか厳つい神の名前がつけられていることが多いが、この名前はなかなか趣があるではないか。そこには、写真のような高度を表す表示板や山頂を示す石碑が立っているので、頂上であることがわかるが、相変わらずのガスで展望はない。なだらかな山頂部であるが、頂上は岩が露出しており、周りにはケルンもあって異様な雰囲気である。頂上の道標には、南徳裕山まで14.8km、茂朱リゾートまで0.6kmとある。ということは、茂朱リゾートは、かなり上まで開発されているということか。展望がきかないのでわからないが、頂上には下の写真のような展望図が各方向にあって、それを見るとかなりよい景色のようだ。今回は残念ながら想像するだけである。頂上付近には写真のように真新しい三角点もあり、高山植物保護のしきりも見える。頂上からすぐ近くにあるはずなので、稜線沿いにヒャンジョク峰山荘に行ってみることにする。
少し下ったところで、9時50分、ぼんやりと小屋らしいものが見えてきた。この山小屋は白壁のきれいな建物で、晴れたらおそらく周りの景色もいいのだろう。小屋の前に水場があり、(写真の下の方に写っている)ちょろちょろと水が出ている。バイケイソウの大きな群落がみえる。
この天気では、縦走しても大して得るものはないだろうから、そのまま下山することにする。ひたすら一気に下っていくが、登山道の手すりに使われているワイヤーは、40mmほどあり、結構贅沢なものである。
11時前には白蓮寺まで下ってくる。豪快な仁王像を撮して寺を後にし、渓流沿いに下る。