****** プロローグ ******
現在、私は、子どもとふれあうことが多くなって、子ども時代のこと思い起こすことが多くなった。特に自然という点で考えると、小学校高学年の自然体験が最も驚きとスリルと発見の充実感に満たされており、私にとって最も楽しい時代であった。さらによく考えてみると、その時代の私にとって、重要な人物が浮かび上がってくた。それが「けんちゃん」だった。けんちゃんとは、私の同級生の親友のことであるが、当時としても珍しく、水道も電気もない山の中の一軒家に住んでいたのであった。この超野生児と言えるワンダーけんちゃんと、もし出会わなかったら、おそらく私の自然体験は、かなり低レベルなものになっていたでだろう。そう考えると、そう、けんちゃんこそが、私の充実した自然体験の時代を作り出した優秀なプロデューサーだったのである。このシリーズでは、そのけんちゃんとの自然遊びの体験を思い出しながら紹介してみることにする。ただ、書いていることは、かなり前の記憶をたどったものなので、本文の事実関係、大きさや時間などはかなりあやふやである。それで、ストーリーが不自然にならないように推測したり創造したりして書いているところもある。その点はご了承願いたい。