牛鬼は、東組の山車で平家を表します。青年達が竹で骨組みを作り、黒布でおおった体長10mの胴体に、長い角を持つ緑色の頭と、剣の尾をつけた牛鬼を若者がかつぎ、威勢のいいかけ声とともに練り歩きます。
また、四つ太鼓は西組の山車で源氏を表します。中央台座に選ばれた長男(小学校1年生)が4名座り、太鼓を打ち鳴らし、それを若者が引きます。
祭り当日は、互いの山車を牽制した後、港の広場に組み上げられた高さ10mのやぐらを使って先端を頭上高く合わせて落とし、どちらが上になるかで勝負を競い合います。
緊張感が漂うこの勇壮な情景を、見物客は遠巻きにして見守ります。勝負がつくと買った方が元気よく練り回り観客の喝采を受けます。このようなけんか練りは、県下でも特異なものです。
現在、三崎以外では二名津でも牛鬼と四つ太鼓の練りを行っていますが、三崎のような空中戦のシーンはなくなっています。以前は多くの地区で行われていたようです。