餅の木谷

 松には「餅の木谷(もちのきだに)」と言われている場所があります。
そこにはこういう話があります。

 昔、畑に植えるものといったら餅にするあわでした。
それを餅の木種といいます。
あわはよく育ちますが、台風がきたらいっぺんにだめになってしまいました。

 ところが、餅の木谷と言われていた場所には、台風のときでも風が全く吹かないのです。
だから、餅にするあわはそこだけ残っていたというのです。

 今では、その谷を「餅の木谷」と言って、人々の間でに伝えられているのです。
 


  出典:二名津中学校「郷土の昔話」・・・平成2年度 加藤ヤエ子(松74歳)伝,編集:へちま(5306)