二名津のお伊勢踊り

 明治の初期(三年頃)、二名津の部落に悪病が流行して、毎日のように何人もの人が死んでいきました。
その頃、西の田村家(宗祖父)に法院坊と言う修験者がいました。
その修験者は、浜西家(宗祖父、今の岩三郎)の人と二人で伊勢神宮に参拝して、悪病払いの御祈祷をお願いして御神鏡(御霊)をいただいて帰りました。
それを御伊勢様と呼び、2月21日を春の大祭に決めました。

二名津では毎年お伊勢踊りを奉納してきましたが、その頃から使われていた御輿が古くなってあまりにもみすぼらしくなってきました。
昭和40年に当時の区長(石井巽)が、部落民全部から寄付金を集め現在の御輿を新調しました。そして、部落の行事として二月十一日には祭禮を行っています。


  出典:二名津中学校「郷土の昔話」・・・平成2年度 石井巽(二名津72歳)伝,編集:まゆ(5411)