火伏せのお地蔵様
私の祖母もまだ産まれていない頃のむかしむかしの話です。
二名津のある場所で、付け火が毎日毎日続きました。こまった二名津の人々は、なんとか付け火の犯人を探そうとしますが、見つけることができませんでした。そうした人々の苦労にもかかわらず、付け火は続きました。
誰が言い出したのかは分かりませんが、その近くにお地蔵様をつくることに決まりました。それからというもの付け火はなくなったそうです。
今でも、そのお地蔵様はきちんと残っており、誰なのか分かりませんが、毎日朝早くから線香がたかれているのです。
出典:二名津中学校「郷土の昔話」・・・平成3年度 中川リンエ(二名津)伝,編集:(5404)