長崎山の牛鬼
二名津から平礒へ向かう方向にある山を長崎山といいます。
そこへある日のこと目をまかすような大物がずばい上がってきました。
それは牛鬼でした。
村人はこの化け物に驚き、猟師は鉄砲を向けました。すると牛鬼は、
「私は村人達を元気に祭ってあげるけん、助けてくれ。」
と言いました。
撃たれる思いでいた牛鬼は、ずばるよしもなく、助けてもらいました。
そして、村長の兵藤たも衛門さんと約束を結びました。
それはお祭りのたびにワッショイ、ワッショイまわすというものでした。
そして牛鬼は喜んで海へ帰りました。
今でも牛鬼は全国各地、いたる所でまわされています。
めでたしめでたし。
出典:二名津中学校「郷土の昔話」・・・平成2年度 中井フジエ(二名津91歳)伝,編集:MI(5215)