出発してからおよそ2分、さっそく脱落者がでました。Tくんと、部外者のGくんとIくんです。きっと、しんと静まりかえったほとんど道もない暗い平家谷が恐くなったのでしょう。そして彼らは、去るときに「何かあったら使ってね」とみかんと袋をHさんに手渡したのでした。
そして山を登りはじめてから3分、もう道とはいえない山道を歩いていたY先生が、凶器をとりだしました。「キャー」と私は思わず叫んでしまいました。怖がる私をよそに、なんとY先生はきこりになり、行く手をじゃまするジャングルの小枝を切り進んで行きました。
そして、まず二名津からも見える砂防ダムに登りました。すると、写真のような石仏がありました。そして、ダムの上から二名津の街をながめて、いよいよ平家谷の奥深くへ入っていくのだなあと、涙を流しました。もしかするともうこの街に戻ってこれないかもしれません。(ちょっとおおげさ?)
そして、私たちはいよいよ秘境平家谷の核心部に突入していきました。
ほとんど道ではないヤブをかき分けて進むと、行く手に第2の砂防ダムが見えてきました。
そのダムを越えたところで、Hさんが「貞子だ」と叫ぶので、そちらの方を見てみると何ともいえないオーラのたちこもった井戸が・・・。覗いてみると木や草や葉っぱがつまっていて沈黙が漂っていました。また、途中「死国」にでてきたような様な小さな滝もありました。
私たちがそうやって恐怖と闘っているとき、Y先生は、黙々と先に進もうと登りはじめました。H内さんが「最後の一枚を撮っておこう」と言うので,M部くんはY先生の一枚を取りましたが、私たちもさらに登らなくてはいけないので、最後の一枚でも何でもなく、ただ小さくなったY先生の姿を撮っただけだした。途中写真のように、傾斜のきつい坂を転げながらもぐんぐん登っていきました。
頂上に登るにつれ、雪がたくさん積もっていました。南国の島「四国」につもる雪は、少し水っぽかったのですが、雪が珍しい二名津っ子のHさんとKさんとHさんは、少し広くなっているところで、いきなり雪合戦を始めました。一見クールな名取っ子のMくんもとばっちりをくって、女三人衆に雪を投げられるものの,3年生の女子が怖いのか、Kさんにしか仕返しが出来ませんでした。
このあたりから、谷にはゴミが散乱し始め、まさしくゴミの谷になってきました。
やがて前方に土手のようなものが見えてきました。そしてついに煙突が...。そうです、あの伽藍山のゴミ焼き場だったのです。ゴミ焼き場の下の広いところには雪がたくさんあったので、今度は、本格的に雪合戦をしました。私は妹への土産にしようともって帰ろうと大きな雪玉を作りました。(残念ながらこの雪玉は、帰りの下りで転んでいるうちに消滅してしまいました。)
結局、伝説の石仏は、ダムの上にあったものだけでした。他には、伝説のほこらなどは見あたりませんでした。私たちは、ゴミ焼き場周辺を探索しました。すると、犬の墓があったり、火葬場には石碑もありました。火葬場の中の写真も撮りましたが、なぜかデジカメの画像は失われていました。怖い..。
私達は平家谷の調査をここで終了とし、はちまき岩へと向かうのでした。途中、ハゼアレルギーのひどい私は、「イソラになるー」と叫びながらハゼの木の前をHさんと通ったりしたりして、おもしろかったです。
調査隊長 文責:5415 撮影:5408 補助:5307,5308 脱落者:5404,5502,5506