1月5日 メーソート〜ラムパーン
国道12号線は、ベトナムのダナンからラオス、タイ、ミャンマーを結ぶ1500kmの東西回廊とも呼ばれるインドシナ半島の物流の大動脈である。だから道も広く交通量も多い。この日はタイ中央部までこの12号線を東進し、1号線で北上してチェンマイ近くのラムパーンという町に向かう。
午前6時、まだ暗いうちにメーソートを出発。ここからは、主要幹線だけだから、もうガソリンの心配も道を間違える心配も必要ない。のんびりと旅の後半を楽しむ予定だった。ところが道は広くて走りやすいが、メーソートの東の山岳地帯をぬけると、後は平地ばかり。道もまっすぐだし、道路沿いに大きな都市もなく、単調である。時々バイクを止めて休憩するが、胸躍るような景色はないのである。ミャンマー国境は、集落にしろ自然にしろ面白かったのだが..。でもまあ、タイは乾期で、天気は今日までずっと晴れで恵まれていた。
午前9時過ぎに1号線との交差点にさしかかる。しかし1号線もさらに輪をかけて単調な道である。途中、太陽光発電施設を見物したり、石切場をのぞいたり、芽が出だした田んぼの様子を見に行ったり、あり地獄で遊んだり、大きな歩道橋に登ったりと、気を紛らわせながら順調に北上する。しかし、もうすぐ予定地のラムパーンというところで、ある事実に気づいたのである。
ナンバープレートがないのである。ちょっとがくがくしているなと思ったが、工具もなかったので、そのままにしていた303の気に入っていたナンバーだった。仕方なく小一時間ほどもどって探したが、見つからない。思いっきり目立つ状態だが、しかたないとあきらめることにした。旅はまだまる一日あるのだが...。
写真の踏切を越えるともうラムパーンの市街である。ラムパーンは、時々馬車も走っているのどかな田舎町である。川沿いのゲストハウスを探したがどうもキャピキャピしていていてパス。結局、宿賃も変わらないのでホテルに泊まることにした。市内を歩き回ったが、特に目新しい物もなく、旅のデータを整理しながらゆっくり寝た。
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